津嘉山綱打ち作業の応援隊ツアーを開催

2024年7月9日 カテゴリ:新着情報

 21年ぶりに開催される津嘉山大綱曳き(7月27日・28日)の準備作業として7月7日、綱打ち(大綱づくり)が実施されましたが、南風原町観光協会ではこの綱打ち作業を応援するボランティアツアーを開催しました。

 集合場所のはえばる観光案内所に一般参加者7人が集合した後、小型バスで津嘉山保育園の駐車場まで移動。14世紀末から15世紀初めにかけての頃、長嶺按司と仲間按司の戦いがありましたが、この時の死者の遺骨を祀ったといわれる「東の御嶽」を訪れた後、「高港屋敷跡」や「馬場跡」に立ち寄り、霊石が安置された「ビズル(賓頭盧)」へ行きました。続いて、綱打ち作業の現場である津嘉山公民館に入り、稲藁を束にする作業を手伝いました。


 午前11時過ぎから南風原高校の生徒たちが教師に引率され応援隊に加わり始めました。生徒たちも、地域のお年寄りにコツを教えてもらいながら、稲藁の束づくりをしました。最終的には、南風原高校からは生徒30人、引率教師2人が参加しました。午後3時からは津嘉山地域振興資料館で、カナチ棒や東西の旗頭など綱曳きに関する資料や道具を見て綱曳きの歴史を学びました。


 続いて、大屋・西あしびなーに行き、歴史上の人物に扮した者「シタク」を乗せる台や旗頭など西の綱曳きに関する道具が制作される現場を訪れました。ちなみに、この台を多くの者たちが竹の棒で持ち上げ支える方式は、沖縄の他の綱引きにはない特徴的な点とされます。この後、村の草分け家の跡に設けられた祭祀場である「殿小」に立ち寄りました。ノロ殿内・東あしびなーでは、東の綱曳きに関する道具を制作する工程を見学しましたが、同じ「シタク」を乗せる台も東と西では作り方が異なる点にツアー参加者は関心を寄せていました。また、21年ぶりの大綱曳きのため、道具づくりの大半は見よう見まねであることが、担当者から語られました。再び津嘉山保育園の駐車場に戻ると、小型バスではえばる観光案内所まで移動し解散となりました。