1969年、円谷プロを退社して沖縄に戻った金城哲夫は、生家である料亭「松風苑」の離れに書斎を設けて、新たなる創作活動を開始しました。1976年に不慮の事故によって亡くなるまで、沖縄芝居やラジオ・テレビのドラマなど数多くの作品がこの書斎から生まれました。
彼の死を悼む友人・知人やファンの訪問が多いことから、ご遺族の好意によって書斎は当時のまま保存され「金城哲夫資料館」として公開されています。
哲夫の母が那覇市で始めたすき焼きの店が繁盛し、のちに南風原町に料亭を建設して移転し、「松風苑」としてオープンしました。老舗の高級料亭であり、キャベツが入った沖縄式のすき焼きを普及させた店としても知られています。この敷地内に金城哲夫資料館があります。
階段を登り、離れの2階のドアを開けると、そこが書斎です。
本棚には大量の書籍が並んでいます。中学を卒業してから31歳まで東京で暮らしてきた金城は、沖縄に戻ってから故郷の歴史・文学・言語について猛勉強しました。沖縄をテーマにした作品づくりに情熱を傾けました。
金城が手がけたドラマや沖縄芝居の脚本が数多く展示されています。
来訪者が残していった色紙やメッセージの数々。特撮ファンならおなじみの俳優や制作スタッフの名前もたくさん見つかります。
金城が執筆に打ち込んだ机の上には、ファンから贈られたウルトラマンや怪獣の人形などが並べられています。
「アニメ聖地88」に認定されました。
アニメやドラマのファンが作品の舞台や関連のある場所を訪れることが、今では「聖地巡礼」と呼ばれる大きな流行になっています。2018年以降、一般社団法人アニメツーリズム協会が「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」を毎年発表し、話題を集めています。
金城哲夫資料館がある南風原町は「ウルトラマン」シリーズの聖地として、2018年の第1回から「アニメ聖地88」に認定されています。その後も毎年連続で認定が続いています。(2020年4月現在)
認定プレートと御朱印スタンプが、松風苑のカウンターに設置されています。
金城哲夫資料館を訪れた記念に、是非、御朱印を押してみて下さい☆
【見学申し込みについて】
常時公開はしていないので、あらかじめ電話で予約をお願いします。(営業時間 11:30~17:00) 生家のご好意で保存され、ファンのために公開されている施設なので、失礼のないようマナーを守ってご見学ください。
- 名称:金城哲夫資料館
- 所在地:南風原町字津嘉山1384番
- 電話:098-889-3471、
- 営業時間:11時30分~17時00分(要予約)
- 入館料:無料
- 定休日:12/31
- 駐車場:有り